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【プロフィール】
William Eugene Smith 1918-1978 ウィリアム・ユージン・スミスは、1918年カンザス州ウィチタに生まれた。作品の特徴は「真っ暗闇のような黒とまっさらな白」のメリハリで、妥協を知らない徹底した暗室作業によって作り出されていた。1945年5月、沖縄戦で戦争写真家として同行中に日本軍の砲弾の爆風により全身を負傷し、約2年の療養生活を送り、生涯その後遺症に悩まされることになった。後にその期間を振り返り「私の写真は出来事のルポルタージュではなく、人間の精神と肉体を無惨にも破壊する戦争への告発であって欲しかったのに、その事に失敗してしまった」と述懐している。1961年、日立のPR写真撮影のために来日。1970年、チッソが引き起こした水俣病の汚染の実態を写真に撮り、実際に座り込みなどに参加するなどしてその悲劇を世界に伝えた。1972年1月、千葉県市原市五井にあるチッソの工場を訪問した際に交渉に来た患者や新聞記者たち約20名が会社側の雇った右翼に取り囲まれ、暴行を受ける事件が発生する。スミスもカメラを壊された上、脊椎を折られ片目失明の重傷を負った。1977年12月、脳溢血で倒れるが翌年には奇跡的に回復。しかし、1978年10月アリゾナ州にて致命的な発作を起こして死去。忘年59歳。彼の死後、ユージン・スミス・メモリアル基金により「ユージン・スミス賞」が設けられた。人間性や社会性を重視した写真作品を対象としている。

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