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■織田義郎の銅版画(エッチング)について 手彫り、手刷り、手彩色で一枚一枚ていねいに仕上げた、原画のような魅力ある版画です。織田義郎のエッチングの特徴は、作者自らがエ房を持ち、自らの手ですべてのエ程を手がけている点にあります。このため一枚一枚に、刷り具合も彩色具合も微妙に異なる『オリジナル』としての魅力を 感じていただくことができ、『原画同様』とも評価されています。 例えばエッチングの手刷り作業では、一枚毎に都度インクを銅版に手で刷り込んでプレスしていきます。「一回インクを詰めると何枚刷れるのですか?」というご質問をよく受けますが、「一回一枚」 というのがその答えなのです。

■ノスタルジック&口マンチック
心に安らぎを与え、なぐさめや癒しをもたらせるような絵、それは私の願いであり目標です。 キーワードは「ノスタルジック&口マンチック 」、言い換えれば「郷愁」と「哀愁」です。 私の絵を見た人から『行ったことも見たこともないのに何故か懐かしさを覚え、しかもロマンチックな気持ちになってくる』と 言っていただいたことがあります。このことばこそが私の願いです。プロになってまだ四半世紀ですが 欧米の美しい風景を求めて毎年スケッチの旅に出て、数百点にのぼる作品を作ってきました。 スケッチを基にアトリエに帰ってエッチングを中心に版画作品に仕上げています。 私の作品はあくまでも「写実絵画」です。写実の域を超えたり逸脱したりしたはありません。 取材対象はもちろん現実にある実際の風景です。しかLその現実をありのままに描くだけでは足りないのです。 私なりのフィルターを通して想像と創作を加えて、理想の現実場面をつくっています。 空にほんのりと赤いタ陽をもってきたり、水辺にヨットを浮かぺてみたり、山に残雪を加えてみたり、森の緑を少しばかり 紅葉に変えてみたり…。でもその創作を現実にあり得ない幻想や空想にまで飛躍させるのは意に反します。 空想は過ぎると興ざめですが空想の一歩手前、つまり現実の彼方であり、非現実の入口あたり、というのが私のめざすところです。

■略歴
1940年東京生まれ、京都育ち。 京都桂高校、関西学院大学社会学部卒業後、松下電器産業株式会社(現バナソニック)入社。 海外事業本部海外宣伝部に所属。 1975年、株式会社C・C・Iを創設。C.I.(コーポレートアイデンティー)のブロデューサーとして企業のイメージ戦略、ブランド・社名の統合化と そのデザイン化及び企業活性化のブロジェクトを手がける。

1989年プロフェッショナル画家としてデビュー。 海外取材をもとに数多くの作品を製作。特に銅版画(エッチング)はアトリエにて一貫製作。
水彩画、アクリル画をもとにしジクレー版画も多数制作。 油彩のキャンバス地に砂上の壁をつくり描く、
特殊キャンバス水彩もオリジナルの手法として好評を博す。
2006年~2007年、12年連続新日本カレンダー社より 名入りカレンダー「ヨーロッパ散歩道」発刊。
2013年、画集「織田義郎作品集」発刊。




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