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青の探求者－イヴ・クライン―
イヴ・クライン（Yves Klein, 1928年4月28日 - 1962年6月6日）は、20世紀を代表するフランスの画家です。単色の作品を制作するモノクロニズムを代表するアーティストとして知られています。特に 「インターナショナル・クライン・ブルー（IKB）」と呼ばれる、独自に開発した鮮やかな青色を用いた作品で有名です。この青色は、宇宙の神秘的なエネルギーに通じる最も非物質的で抽象的な色だと考え、クライン自身が理想的な顔料を開発しました。
クラインは、キャンバス全体を青一色で覆うというシンプルな手法を用いることで、見る者に新たな視覚体験を与え、芸術表現の可能性を広げました。また、パフォーマンスやインスタレーションなど、様々な表現方法を用いて、芸術の「脱物質化」を目指しました。代表作には、「空虚（Le Vide）」（1958年）、「アンтропоメトリー（Anthropometry）」（1960年）、「スポンジ・レリーフ（Sponge Relief）」（1961年）などがあります。
1957年には、パリの画廊で何も展示しない「空虚」展を開催し、物議を醸しました。これは、芸術とは何か、見る者とは何かという問いを投げかけるものであり、クラインの革新的な姿勢を示すものとして評価されています。晩年の活動はごく数年でしたが、その独創的な作品と思想は、現代美術に大きな影響を与えました。 現在も、世界中の美術館で作品が展示されており、その思想は現代のアーティストにも受け継がれています。
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